SDGsの取り組みのひとつとして日本珊瑚商工(協)と高知県サンゴ漁業連絡協議会と協同して実施いたしました。海の豊かさを守り、環境に配慮した活動です!
2022年2月7日、地元の漁師の方々と黒潮生物研究所の皆さんと一緒に高知県西部叶崎沖の禁漁区(通称:マイジ)へ放流してきました!
立春を迎えたといってもまだまだ寒い宿毛。そんな中、朝早くからとても元気な地元の漁師さんたちがお手伝いをしてくださいました。
まずは、漁師さんから提供があった宝石サンゴの稚苗を、円盤型の増殖基質に接着します。水中ボンドをネリネリしてしっかりと。
この稚苗は、放流の時がくるまで黒潮生物研究所にある特殊な水槽で飼育されております!水温の管理や、光の調整など、海底の環境に近い状態を作り出しています!
接着完了した増殖基質は、海水を入れた大きな容器(通称:トロ箱)に沈め、放流場所まで大切に運搬します。
今回は円盤型増殖基質1枚につき3本の宝石サンゴを移植し、それを20枚準備したので、60本の宝石サンゴを移植しました。
円盤増殖基質は小型で軽量。手軽に放流できるというメリットがあります!
次に、放流場所に船で移動したら、今度は「貝藻くん」と呼ばれる大きな増殖基質に宝石サンゴを接着します。これにもまた水中ボンドをネリネリして、しっかりとくっつけます。
「貝藻くん」は重量60kgととても大きなものですが、中にカキ殻が入っていて、小型魚類の餌場、隠れ場機能に優れ、サンゴの生育に適しているのがメリットです!
いよいよ、サンゴを放流する時がきました!
貝藻くんには1基につき10本の宝石サンゴを移植しました。それを5基準備したので50本。円盤増殖基質と合わせて110本もの宝石サンゴを放流します!
漁師さんが数名で、とても重たい貝藻くんを器用に扱い、海上の為、船はよく揺れますが、慎重かつ丁寧にひとつずつ放流していきます。バシャーンと水しぶきを上げ、小さな宝石サンゴ達が海に還っていきます。
円盤増殖基質の放流の様子は、動画でご覧ください!
この日はとても寒く、現場の漁師さんや黒潮生物研究所の皆さんは手がかじかみ、大変な思いをしながらご協力くださいました。本当にありがとうございます!無事、事故もなく、最後にメディアの取材を受け実施完了となりました。
定期的に宝石サンゴの放流活動を続け、海底を”宝石サンゴの森”にしたいと思います!
次回の報告をお待ち下さい(^^)
翌日、黒潮生物研究所の方が増殖基質の様子を早速、水中ドローンで確認に行ってくださいました!すると、綺麗に着底している様子が確認できたそうです。サンゴの成長が大いに期待できますね。ありがとうございました!
本活動は高知県漁港漁場協会の補助のもと実施いたしました。